エピソード0 VOL.3立体マチのビジネスバッグ

 

定番商品よりも挑戦的なサンプル品。
そのときどんなことを考えて、何を体現したくて、作るまでに至ったのか。
既に仕上がった鞄を軸にして思い出してみようという、口数少ない村松による
いつの間にかモノローグ形式の試作レポートスピンオフ企画。

第3弾はこちら

第3弾はこちら、ブリーフケース。

 

 

 

青山本店時代の復刻鞄企画のときに、廃盤になってる

ビジネスバッグを見つけて。

B-59

前面のポケットの作りを見て、「何これ!かっこいい!」

 

3.5mmの厚革、革のハリをいかした前ポケットのボリューム感が

いいねーーー

 

この前ポケの作りを残して、

前ポケの説明

他の部分を

 

自分だったらこう作る

 

というのを、いろいろ試してるのが今回の2点。

 

 

 

取っ手のつけ方、補強の入れ方、前ベルトにしたり錠前にしてみたり、

前面にファスナーポケットをつけてみたり、

この鞄に関しては最初のイメージがなかった分、

ひとつひとつ、客観的に作りを選びながら作った感じ。

 

 

錠前タイプは

錠前タイプは

鉄芯入りの取っ手に軽めの本体

鉄芯入りの取っ手に

軽めの本体

 

かぶせ分断

鉄芯を入れることで出るステッチでかぶせが分断されちゃうから

 

奥行き

こっちはかぶせの奥行きを考えて

鉄芯を入れずに取っ手を変えてみた。

 

 

差し込み金具タイプは

差し込み金具タイプは

取っ手違いで本体はファスナーポケット付き

ひと続きの取っ手

ファスナー付き

 

 

 

 

一番のテーマ:今回は前ポケットのマチ以外は

 

取っ手にしても、前ベルトの仕様にしても、

いろんなやり方があって どれがこの鞄に合ってるか、

選ぶのが難しい。 正直言うと迷っちゃってます。

迷う

 

 

ちなみに迷うだけあってプロトタイプがいくつかあり、

前ベルト2本タイプはお店に置いてすぐ どなたかの手に渡ったそうです。

 

 

2タイプの立体マチビジネス

どっちか迷ったら、丈夫な方を、作りが簡単な方を、

っていうのがヘルツの基本的な考え方だけど、

例えばどっちも丈夫、作りの難易度もそんなに変わらないなら、

単純に見た目が好きな方を選んでいいんじゃないかな?

 

そこでどっちを選ぶかにその人らしさが出てくると思う。

細かい部分の場合もあるけど、結局その細かい選択の

積み重ねで鞄ができ上がっているわけで。

 

たくさんの部分的なその人らしさの塊がうまくできれば、

それはいい意味で個性的な鞄だと思う。

 

 

でき上がった鞄を人に見てもらって、「あー、〇〇君らしいよねー」

なんて言われたら、しめたもんだよねー。

 

遠目で見てみたり

 

続く

岡松

 

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