村松と他の誰かのコラボレーション企画「&」、第一弾は本店の作り手:楠が登場です
村松からの「工夫しない」という課題に楠が出した答えがこのトート。
師匠と弟子、それぞれの思いが交差しながらの試作が連日続きました。
師匠:村松
うちに入ったきっかけが、作るのが好きなんだけど自分で使いたい、持ちたいと思う
鞄を作ったことがないから、それを作ってみたいからだって聞いていて。
アイデアをたくさん思いついてるんだけど、盛り込みすぎにみえた。
必要ない工夫をしてるなあって。
それで、自分で使うということを前提として、いっさい工夫せずに作ってみるっていう
課題を出すことになったんだ。(つまりアイデアじゃなくて機能を盛り込む)
新しいものを作る! とか おもしろいものを作る!
と気負って作ろうとすると、アイデアが思いつく人はどんどん足していってしまう。
自分が使う場面を想像して、普通のトートバッグには最低限何が必要かを
考えてみてもらいたかった。
「工夫しない」という制限の中から、それでも出てきてしまう彼女の個性を
見てみたかったというのもあったかな。
弟子:楠
何かをつくる時、普通じゃないもの、おもしろいものを、これでもかっと考えてしまう
ところがありました。
作品としては、自分で考えたものを楽しんで作れるし、いくつも作ってきたんですが、
それを使いたいとは思わなかったんです。
その結果が、自分の求めていないもの。
つまり私は、自分が使いたいものにそれほど多くの要素を求めていないのかも…。
そういったことを師匠である村松さんと話していて、今回の制作がスタートしました。
目指したのは、自分が使いたい鞄です。
一旦の完成をみたこのトート、実は外見からは分からないアイデアが詰まっているのです。
そうして、話題はサイズ展開に・・・
続く
編集と文:岡松