箱型のようにコロンとした形が好きな近藤。
ミシンを手に入れ、ラティーゴの分厚い革で沢山の外縫いの鞄たちを制作。
初期に作ったA-2は出来るだけ分厚くなるよう、
前ポケットにもマチを付けてインパクトのある鞄仕上げた。

二本ベルト2wayショルダーバッグ(A-2)商品ページ

A-2と同時期に近藤が作った鞄。
A-2よりもうちょっとボリュームを抑えて作ったのがBC-3

2wayショルダーバッグ(BC-3)商品ページ

小さな革のパーツが沢山あったことから、その革を使った小物としてE-1ができる。
当時は今と違い世に喫煙者が多くいたこともあり、
煙草ケースとして煙草に合わせたサイズで作っていた。

ベルトポーチ・スタンダードタイプ(E-1)商品ページ

ミシンを手に入れる前は、カシメ金具と革紐をからげて鞄を作っていた近藤。
このボストンバッグはその頃からあるデザインだ。
ミシンを手に入れてからも本体は一つ一つ穴を開けて革紐を通し手作業でからげて作っている。
そういった意味でも現在ある鞄の中では一番古く、
近藤が鞄を作り始めた頃が強く残っている鞄だ。

からげのボストンバッグ(A-24)商品ページ

当時男性用の旅行ポーチが多く出ており、その形に興味をもった近藤。
「これは面白いな、革鞄として作ったらどうなるだろ？」
との好奇心から作ったのがこの鞄。
厚いラティーゴの革だからこその、個性的なフォルムになっている。
少し使いづらい面も、ご愛嬌。
HERZでは「カブトムシ」という呼び名で長く愛されている。

カブトムシ・2wayショルダーバッグ(A-3)商品ページ

当時はカメラバッグと言えば「この形」というほど一般的にも定番のものだった。
革を楽しんでもらおうと、なるべく縫い目を少なくし盤面を一枚革で作っている。

ハードギャジット・カメラバッグ(N-7)商品ページ

近藤が出来るだけ金具を使わずに作ってみよう、と試みて出来た鞄。
感覚的に作ったこともあり縦、横、の比率が面白い。
当時の名前は「バーバー」
近くの床屋さんが一目見て気に入って使ってくれていたことに由来している。

太ベルト・ショルダーバッグ(A-40)商品ページ

ラティーゴソフトレザーが誕生し、その革で作った最初の書類鞄。
本体の縁のパイピングは当時は道具などもなく、細長い革を手で摘んで作っていたそう！
嬉しいことにとても好評でたくさん作ることになったが、
当時の作り手はこのパイピング作りで手が腱鞘炎になってしまったとか。
あまりの辛さにその後、近藤がパイピング用の道具を考えだし、
今現在もそのパイピング専用の道具は健在である。

ソフトタイプの2wayショルダービジネス(BF-1)商品ページ

当時HERZの鞄は、表に立体的なポケットやベルトなどが付き、装飾の多いものが多かった。
「何よりポケットが付いていると便利だし、
　コロンとボリュームがある方が好み」という理由からだ。

そんな折、お付き合いのある鞄屋さんから、
「もっと見た目がシンプルな鞄を作って欲しい」
と要望があり、HERZとしては珍しい見た目シンプルな鞄が出来上がった。

総かぶせ・横型2wayビジネスバッグ(BC-13)商品ページ

世の中でリュックが流行したことから、HERZでもソフトレザーを使った
内縫いのリュックが誕生する。
そんな中、ヨーロッパの子供達が背負う学校鞄に触発されて、
「四角い鞄を背負うイメージでリュックを作りたい」と近藤がR-7を作る。

当時は、リュックというと上がすぼまった巾着の様な形をしたものが
スタンダードだったので、四角い形は珍しく、
前面に2本ベルトとファスナーを使いHERZらしい顔のリュックに仕上がった。

また、この頃流行っていたカラス族の影響もあり、HERZでも黒の革で鞄を作り始める。

カラス族

80年代上から下まで全身黒ずくめの服装（ワイズやコムデギャルソン）
で身を覆った若者達をカラスになぞってカラス族とよんだ。

ベーシック二本ベルトリュック(R-7)商品ページ

小物の種類が少なかったため、お店のスタッフから「お財布が欲しい！」と声が上がる。
小さいパーツで作れることから、二つ折りのシンプルなお財布が誕生。
この頃から革色も増え、小物の種類も多くなっていく。

二つ折り財布(WS-5)商品ページ

最初に出来たのは「BJ-2-M」

当時はカッチリとしたバッグが少なかったので、
HERZの上位モデルがあればいいなという理由で作ったバッグ
ダレスというとマチ幅が広くて、仕切りが付いてるのが一般的。
そこで初めに作ったモデルがBJ-2だった。

ダレスバッグ誕生物語特集ページ

ダレスバッグ・スタンダードタイプ(BJ-2)商品ページ

作り手：NEZが自分で使うためのバッグが欲しくて作ったショルダー。
当時の自分の荷物に合わせてサイズを決め、デザインは伝統的な
フィッシングバッグをイメージに。
結果、NEZ自身も15年近く愛用するカバンに。

ギボシ留めショルダー(CK-100)商品ページ

言わずと知れたHERZのロングセラービジネスバッグ。
当時ダレスバッグは世の中にも沢山あったが、重厚感があり、
普段使いには難しい面もあった。

そこで、もう少し気軽に若者でも持てるようなダレスバッグを作ろうと思案し
出来上がったのがこのソフトダレスバッグ。
普段持ち歩くことを考え、ラティーゴソフトレザーを使用し
一般のダレスバッグよりも軽い仕上げになっている。

今後、この鞄に影響を受けて生まれた鞄も多くある。

ソフトダレスバッグ(BJ-68)商品ページ

背負うカバンが流行りだしたこともあり、
ヘルツらしくハードレザーを使った3wayバッグを作る事に。
はじめに出来上がったのがBC-73、その後にBC-74,75が誕生。

シンプルスタイル3wayバッグ(BC-73)商品ページ

オールレザーの鞄が売れなくなってきた頃。
帆布と革を組み合わせオールレザーよりも軽く価格の抑えた鞄が多く誕生した。
現在は帆布と革の組み合わせは数型のみになっているが、当時は50型近くあったそう。

帆布リュック(HP102)商品ページ

当時ソフトダレスバッグ（BJ-68）が沢山売れ、それによる端革が大量に出ていた。
BJ-68は特殊な鞄で、とても大きなパーツが必要だったため、端革とはいえ良質で
鞄で使える革が多くあった。
しかし、当時はそれに合う鞄のパーツが無かったため
「何とか端革を活かせないか？」と考え生まれたのが、このボストンバッグ。
端革を最大限に使えるパーツを作ったこともあり、
初めは現在のSサイズよりも小さいサイズで作っていた。

口枠ボストンバッグ(V-103)商品ページ

いわゆる「ズタ袋」の形が好きな作り手：鈴木が作ったもの。
映画のランボーでシルヴェスター・スタローンが背負っていそうな
ミリタリーのズタ袋を革で作ったらどうなるかな？と思ったのがきっかけ。
本体は贅沢に大きな一枚革からできている。

箱型ボンサック(F-69)商品ページ

長野オリンピックの年に出来た鞄。
当時、携帯電話を持ち始めるようになり、それが入る縦長のポケットを
前面の顔に持ってきたショルダーバッグ。
開発当初はウエストバッグとして製作した経緯もあり。

多機能2wayショルダーバッグ(CW-96)商品ページ

携帯電話が世に普及した頃、HERZでも各機種に合わせたケースを販売していた。
多くの人はポケットや鞄ではなく、きちんとケースに入れベルトなど
腰につけて持ち歩いていたそう。

そういった背景もあり、今よりもケースの需要は多くベルトに通すタイプ、
ポシェットタイプ等身に付けるタイプのケースを多く作っていた。

「よりゴツく、頑丈な鞄を作りたい！」
創業者の近藤がその一心で仕上げた、より個性的で自由度が高いシリーズ

TOM DICK & HARRYが出来たことで、今までのHERZには置けなかった
軽く、柔らかい風合いの鞄が多く登場する。
T-1もその一つだ。
TOM DICK & HARRYオープンと同時にお店に並ぶことに。
HERZの製品はどちらかと言うと男性向けの鞄が多かったが、
この頃から女性も気軽に使える鞄が多くなる。

レディーストートバッグ(T-1)商品ページ

HERZのロングセラーショルダーバッグ。
実はこのバッグ、初めはリモコンなどを入れる椅子のカバーかけとして作ったものだった。
掛けることを前提に「二つ折り」になったこの鞄だが、
今では、表裏で違った表情を楽しめる鞄として愛されている。

リバーシブルショルダーバッグ(CK-124)商品ページ

出来上がった鞄をお湯で濡らし、オイルを入れながら揉み込むことで
革を洗ったような、独特のシワを作り出している。
元々はウォッシュ加工した革があり、それをHERZらしく再現できないかと
試行錯誤して作った物。
革は一度水に濡らし乾かすと硬くなってしまうので、
今の様に硬くなりすぎずシワを出すのはとても大変だったそう。

ポストマンショルダーバッグ(Y-401)商品ページ

発端は、当時TOM DICK & HARRYの店長だった西園の持ってきた
古い飛行機乗り用のヘルメットと手袋の写った一枚の写真。
昔の飛行機乗り用の道具ってカッコイイ！と話が弾み、
ここから連想して作ったのがヒコーキのりシリーズ。

ヒコーキのりリュック(Y-602)商品ページ

作り手：村松がHERZ入社後初めて作った鞄。
ヴィンテージのメールバッグをモチーフにしている。
当時、毎日BJ-68を制作していたこともあり、
本体の作りはBJ-68に強く影響を受けている。
当初は取っ手も無くショルダーバッグとして作ったが、
付き合いのあった鞄屋さんからのアドバイスで
取っ手が付き、HERZ内で「リュックとして背負いたい」という声もあり、
現在の3way仕様となった。

ナレッジバッグ・KNOWLEDGE BAG(CW-137)商品ページ

作り手の村松がCW-137製作後、立て続けに作った鞄。
自分用のリュックとして、使いやすさを一番に考えた。

「背負ったまま何でも出来る」がテーマで、
背面横に中へ通じるファスナーがついており
背面ポケットも縦にファスナーをつけ取り出しやすくしている。
こちらも作りはBJ-68に強く影響を受けている。

ラックスリュック・Lax Ruck(R-143)商品ページ

現Organの作り手：マリが旅行用の鞄として作ったリュック。
形のイメージは以前からあり、よく絵で書いていたそう。
海外旅行に行くことをキッカケにそのイメージを形にして出来たのがワンパクリュック。
その背景もあって、円形の錠前は見た目はもちろん防犯の意味でもとても役に立つ。

1paku(わんぱく)リュック(R-144)商品ページ

仙台店店長：清水が始めたシリーズ。
古い本で、パンタフレームの鞄のイラストを見て、かっこいいな?と思ったのがきっかけ。
偶然にも近藤が私物で古いフレームを持っていたことから
「いつかこのフレームを使って鞄が作りたい！」と思い始める。
そんな折、ファクトリーショップの企画で新たな鞄を作るチャンスがあり、
ついに形にした清水。

パンタフレームは日本で取り扱っているところがなく、
定番として作るのは難しい状況だったが、イタリアに精通している知人と出会い、
パンタフレームを仕入れることが出来るように。
色々な偶然が重なり、現在は複数のパンタフレーム鞄が定番となっている。

Kit Bag(キットバッグ)(P-1)商品ページ

「一番単純な構造で、最低限の機能で、革を最大限に活かす事」を目指した鞄。
一つの鞄の中に「クタッとした柔らかい革（ミネルバ・ボックス）」
と「分厚いしっかりとした革」真逆の革を組み合わせ、
掛けた時の鞄の重みで分厚い革パーツが釣り上げられることにより
鞄の形が出るようになっている。そのためファスナーや留め具等を
一切使わずに自然と口が閉まる構造になっていて余計な装飾がない分、革がよくわかる。
Organの鞄作りが体現されている鞄だ。

ショルダーバッグ(G-19)商品ページ

革鞄に馴染みがない、若い世代にも使ってもらえたらという思いもあり
このボディバッグを作る。
使いやすさを考え、本体は大きめにファスナー開口部も広めに設定している。
両サイドのポケットは、スマートフォンが入るサイズになっていて、
今使う人達が使いやすいように出来ている。
複数のパーツを組み合わせることで立体感を出しているのも特徴的。

ボディバッグ(F-1)商品ページ

丸い形で、出来るだけファスナーが広く開く手持ちのトートを作りたいという思いから。
全体は柔らかい風合いだが、取っ手とファスナー周りがしっかりしていて、
手持ちの時も、置いた時もそれぞれの形が成立するよう出来ている。

トートバッグ(G-41)商品ページ

HERZ創業40周年を記念して、創業者:近藤が製作したボストンバッグ。
イタリアのタンナーに特注で製作を依頼したプルアップレザーを本体に、
日本の堅牢なヌメ革を盤面の帯に合わせた、シンプルで豪快な革鞄。

以下、近藤より
「およそ革仕事は無縁の数十年前に、フッと旅先で見かけたボストンバッグ。
今も忘れられないそのフォルム、イメージをなんとか形にしたい、
その思いで作り上げました。
いかにも革らしく、素朴でやさしくていつまでも飽きずに愛着が
持てるようなデザインを目指して。」

【40周年記念】クアランタボストンセット(QT-1)