完?!近藤ボストン

むかし

「なんか、、自分で自分のこと言うのもなんだけど、あんなセンスと思い切り、、、

もうなくなちゃったんじゃないかと思う時あるんだよね」

 

近藤をして そう言わしめた鞄を、あるファンの方が見せにきてくださったのは最近のこと。

それは、どうやらタンドーポシェット:TN-1を思わせるワイルドで小ぶりな本体、半かぶせに留める

鹿角(パラシュートリュック:W-5の、リングに差し込むような)が目立つショルダーバッグでした。

 

何はさておき、その鹿角のつけ方がなんとも印象的で私、岡松も鮮烈に覚えています。

なぜかって、かぶせにそのまま穴を開けてあって、その穴に、鹿角に巻く丸紐を結んであるんですよ。

ぎゅっと固結び、、、

豪快の一言に尽きる、鞄でした。

 

いまだったら、絶対と言っていいほど物議を醸すであろう、、、

「かぶせがちぎれたらどうするんですか」

とか

「結んでるだけだったら紐が解けちゃうかもしれないじゃないですか」

とか、、、言われてしまうような曲者です。

Wシリーズなんて可愛いもんだくらいの、です。

 

 

ミシン

多分、他の鞄屋さんよりは、自由気ままにそれぞれが新作を作っているHERZ。

それでもやっぱり指針になるのが、「丈夫」だったり、「武骨」だったりするんですが、それさえも

突き抜けてしまうような、なんともいえないエネルギーみたいなもの、、不思議な威圧感を感じたのは

制作者:近藤本人だけではなく、当時を知らない私も同じくでした。

まさに、仙台店:清水の表現する「遊ぶように作る」が体現された鞄でした。

 

 

殊、近藤は言います。

「人生で、本当に集中して物事に取り組んで、すごく凝縮した時間、、、充実したぁ~!!っていう

時間なんて、振り返ったらたった2~3年で、僕の中では、それは30代前半、、、

32、3歳とかから34、5歳のときだったんだと思う。

もちろん、いつだって全力だったけど、こころも身体も“今”、波に乗ってる!っていうような感覚。

逆に言うと、そんな時間、人生で2~3年しかないのかもしれないってことだよ。

でも同時に、誰にでもこの波は存在するんだと思う。その波を、、みんなには掴んでほしいんだ。」

(これは昨年、毎朝恒例「朝のお話」で語られ、多くのスタッフの胸に響いたのではないかと思います。)

 

話は飛んで、前述の鞄はその「波に乗ってた」頃作ったものだったようで、近藤はなんだか

ショックを受けていました。自分は老いたと、、、

 

近藤は自身でその波を感じ取れた人間で、その勢いがあった人ほど、それまでとは

違う速度になってきたときに物足りなさを感じるのではないかと推測されます。

 

でもそれは「勢い」の話。多分、波をつかむのも大事で意識するのとしないのではまた違ってくるでしょうが、

それ以外に、人間でも何でも、月日を経て熟成した良さというものがあるはずです。

年月を重ねるそのときどきで、楽しみや、作る鞄が変わるのは当然のことではないかと思うわけで、

例えば、もう昔みたいに体力がないから軽い鞄がいいなって考えが変わるのもその一つ。

子どもが生まれれば、子育てで両手を開けられるような鞄、気軽に持てるような小ぶりな鞄、、、というように。

作り手のライフステージで作る鞄が変わることで、HERZも今を生きているんだと思います。

40周年ロゴ付き

 

そんなわけで、こんな流れ(どんな流れか)で、40年の年月を重ねた創業者:近藤が作るボストン第三弾!

明日、お目見えする予定なんです。

ONLINESHOP限定です。

貼って

縫って

今回はある素材を活かしたミニボストン。

明確に「誰に向けた」というものではありませんが、大好きな革を追求し、店舗限定のツートーンボストンとも

趣向を変えてライトに仕上げ、クアランタボストンセット:QT-1より、女性も使える逸品になっているのでは

ないかと思います。

 

写真は黒しかありませんが、ばっちり3色展開。

近藤さん愛用の

あれ(その豪快な鞄)から30年程、、、一見穏やかになった??近藤の「今」をお楽しみに!!

(何より、この歳で何十本も鞄を作れることが十分パワフルだと思いますが、、、)

来年古希

 

岡松

 【40周年記念鞄】クアランタミニボストン(N-QT1-MINI)ページ

HERZ(ヘルツ) 40周年特設サイトへ

 

HERZ(ヘルツ)ブランドサイト

HERZ(ヘルツ)公式通販サイト

メルマガ: 鞄工房ヘルツのあれこれ

FACEBOOK

日々のあれこれを気ままに投稿中!!
鞄工房HERZ(ヘルツ)の公式Facebookページ