「ここ縫うの難しそう」
フタのこの部分、初めて見た人が口を揃えてこう言ったようで。
僕もその1人。
当初は内側から縫って糸目が外から見えないつくりだった。
でも本体との間に隙間ができたり、
革の反り返りが気になって今のフタのつくりになった。
と作り手の庄子。
「強引だけど、なんだかんだ縫えるからこのままきちゃったね」
理想の形を求め、多少の無茶はいとわない。
でもとても素直なつくり方。
昔からヘルツのものづくりは、
自らのその手と少しの力技で成り立ってきたと思います。
ものから、そしてそれをつくる人から見えたヘルツの息遣い。
ちょっと強引でもいいじゃない。
ちょっと無茶でもいいじゃない。
「自分のいいと思える形を素直につくれた気がするよ」
その言葉はとても清々しいものでした。
名古屋店:草間
気持ちの変化がおこる。