はじめに
大阪店は、HERZで(いまのところ)唯一の多階層店舗。そんな大きくて広々とした箱に、たくさんの鞄とみんなの気合が詰まっています!立ち上げに関わった社長:野口も加わって、昔のことからいまのことまでMAP形式でご紹介!
【イラスト:小松知世(大阪店スタッフ)】
1Fは印象的な錆鉄の扉と螺旋階段を囲む商品たちが皆さんをお迎えします
1.錆鉄の扉 ENTRANCE
なにはともあれ、まずはじめに見えるのがこの「扉」
豪快な錆鉄のモニュメントが皆さんをお迎えします(上の写真はオープン当時)。
毎回全身の力を込めて開閉しています。営業中は開きっぱなしですのでご安心を・・・。(大阪店スタッフ:小松)
根本:これ、フルオーダーで作ったんだよね。2枚。風合い、、、変わったんじゃない?
野口:変わったかな~。あでも、最初はあんまり錆びてなかったからね。鉄って丈夫だし、ゴツいし、、、HERZの鞄に合ってるかなと。で、鉄にもいろいろあるけど、良く「変化」する、エイジングする素材が好きだから、錆びさせたいなと思って。
根本:こだわりとしては、扉を開けた時に、向こう側のケース(看板)、、ガラスを引き立てられるようにした。
野口:それをやっちゃったがばっかりに、ドアを全開にしないと見た目がおかしなことになっちゃったんだけどね。
左:社長野口、右:作り手根本。
大分色も変化してきました。
2.螺旋階段 SPIRAL STAIRS
ユニークな錆鉄扉を入ると、目の前に表れる大きな白い螺旋階段。そう、大阪店はHERZで唯一、2階建て仕様のお店なのです。
野口:この螺旋階段が、ここに決めた理由のひとつかな。建物としては年季入ってて、元は家具屋さんの倉庫っていう広くて荒削りな物件。このこざっぱりしてる空間がすごく気に入って、あとHERZとも合ってるんじゃなかなと思って。
で、これは近藤さん(創業者)と趣味が似てるところでもあるんだけど、結構派手好きだから「敷地のど真ん中に螺旋階段!」ていう、、建物自体にインパクトあるのがまたいいなと思って。どうせなら、「あ~あの螺旋階段あるお店でしょ!」とか、来てくれた人の記憶に残ってほしいからね。
3.床と天井 FLOOR&CEILING
1階店内の床には、立ち上げたスタッフの手によって一面 白木の板が敷き詰められています。天井も、主に野口と根本がこつこつと作業していました。
根本:きっちり分担が分かれてればいいんだけどね、そうもいかなくて。こっちやりながら、あっちもやらなきゃって。
根本:あるときこれはもう時間で区切ったほうがいいってなって。よしもう今日は帰ろう、って。それまでは徹夜でやってた。果てしなかった。オープンが決まってたから。多分、それはオープンしてからでもできるなってことも、、、あったんだけど、でもそれはもう、こだわってるから、全部やりたい、とことん!みたいな。や~(大変だったけど、、、)でも、結構楽しかったよね。
野口:ね 笑。
4.半裁の革 HALF LEATHER
螺旋階段を横目に奥に望めるのが、デカデカと貼られた1枚革。
なんとこれで半裁(半分)の大きさ。大阪店の広々とした雰囲気と真っ白な壁にキャメルが映えて店内を彩ってくれています。
これからも少しずつエイジングしていくことでしょう・・・。
制作したカンバンコレクション SIGNBOARDS
これまで華やかに大阪店の大阪店の玄関を飾ってきた看板。制作には並々ならぬ時間と手間を費やし、個性あふれる空間に仕上がっています。
OSAKA 3rd ANNIVERSARY
小松自身のインタビューとともにお楽しみください
小松:「選ぶモチーフは季節やイベントを重視しています。看板は歩いている人が見るので、そこは基盤になりますね。後はデザインというか、HERZの革の良さを少しでも伝えられるよう、どこまで革で遊べるか挑戦しています(笑)。鞄屋なので鞄がメインなのは当たり前ですが、やはりお客さんに鞄以外の面白さを伝えたいと常に思いますね。革の世界観を広げていけるよう常に考えています。 制作にかかるのはだいたい1ヶ月くらいですかね~。その時の調子にもよりますが、順調な時は1日でデザインや構想が思いつきます。そうなると早いですね。考えだすとだいたい2週間くらいは経ってしまいます、、、時間が掛かります!」革と組み合わせる他の素材やデザインにも常にアンテナを張っている模様です
小松:「色々なお店を見ますが、素材調達はやっぱりスーパーや100均ですかね。常に新しいものを見つけるよう心がけています。一番のお気に入りはセ◯ア(100円ショップ)です(笑)。価格も大事ですからね。いかに低コストで、尚且つ自分が楽しめるか意識しています。 道具等はホームセンターで揃えていますが、以前服飾の学校に通っていたので、その経験を生かして専門の所で調達することもありますね。他には、大阪ならではですが大国町にも行きます。革の町として知られていて面白い物を見つけられたりアイデアのヒントがあったりするのでよく行きますね。」 小松:「なかなかいいのがなかったり、思うようにいかない時は町を歩いて他のお店を眺めることもありますね。特に駅の百貨店は凄い!参考にしています。 あと、素材ではないですが必須なのが図案辞典!大半はここからデザインを引っ張ってきてそれに思う素材を探してくるような感じです。ですが何といってもHERZの革は5色あるのでこれがなんだかんだいって最高です(笑)。この色味の兼ね合いを考えるのが好きです。」制作したカンバンコレクション
A HAPPY NEW YEAR 2013
St.Valentine’sday
A START JOURNEY
RAINY SEASON
COOL SUMMER FOR YOU
HAVE A GOOD SUMMER
MOON VIEWING
ENJOY MODERN LIVING
IN LATE AUTUMN
Merry Christmas
こうしてできた珠玉の看板たち。一番のお気に入り看板は?
「やり切った感があるのは宇宙ですかね!看板もですがちょっとしたオブジェも作ったので大変でした。でも好きなのは車(ワーゲン)!去年のGWに制作しましたがこれがすきです(笑)。」2FはHERZの作業風景を見れる工房併設フロア
6.棚 SHOWCASE
根本:ディスプレイとか作らなくちゃってときにまず、とりかかったのがこの棚だったよね。最初にして最高傑作。
野口:うん。これを作れれば、、あとはなんとかいけるでしょ、大丈夫!みたいな。
根本:そうそう、腕試しっていうか。仕上がって一層やる気も出たよね。
野口:自分で言うのもなんだけど、はじめからこんな大物作って、無事完成して、少し自信ついたよ。
根本:土台の枠を溶接して完成したら、ここから勢いがついて他のアイテムもどんどん作るようになって。そこからは怒涛の溶接人生だったよね。(しみじみ)
7.クリッカー×抜き型+手裁ち
工房にはさまざまな機材がありますが、クリッカーもそのひとつ。それ自体、実に1t以上もある大物です。
革の上に抜き型を乗せ、約2tの圧力でパーツを型抜きします。抜き型がないパーツや大きいパーツは、型紙に沿って印をつけ、手作業で裁断します。
大阪店の作り手・スタッフが選ぶ私の一押しアイテム
スタッフ松本の一押し
デイパック(R-93)
スタッフ浦西の一押し
巾着ショルダーポシェット(CK-28)
スタッフ小松の一押し
大型ギャジット3wayリュック(A-21)
作り手:根本の一押し
総かぶせ・横型2wayビジネスバッグ(BC-13)
作り手:内藤の一押し
ボディバッグ(F-1)
作り手:今井の一押し
ビーンズショルダーバッグ(CK-17)
作り手:松本の一押し
口枠ボストンバッグ(V-8)
作り手:漆原の一押し
オーバルダレスバッグ(G-35)