村松と他の誰かのコラボレーション企画「&」、第三弾は渋谷工房の作り手:中村が登場
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イメージするカゴは、ない
仕上がった鞄を前に、話は「つくること」について。
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村松中村さんは、やっぱり作るの好きでヘルツに入ったんだよね。
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中村そうですね・・・ 私は、そこまで「作ってないと死んじゃう」とかじゃないとは 思うんだけど、多分、手を動かすのは好きです。創作願望っていうのはすごく あるほう・・・ あるんだけど!いままでなかなか。 作りたいって思えば思うほど、ハードルが高くなって 「すごいの作らなきゃ」で、なかなか一歩が踏み出せなくて。
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中村ヘルツに入りたての頃は、現役バリバリの近藤(当時社長)に 作った鞄を見せにいくには、徹夜で作ったやつしかダメ、みたいな… それくらいの気合いがなくちゃとてもじゃないけど見せられないって思ってて。
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村松あ~~ そんな雰囲気は確かにあったよね。
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中村それに、あんまりさくっと考えがまとまらないんですよね~。すごく、迷っちゃうんです。 ひとつのパーツにしても、作り方にしても。たくさん考えすぎて、わーーーってなっちゃう。 で、ある日、休みの日にひとりでこっそり作ってたのを村松さんが 見てくれたことがあって、「これをこうしたら?」っていうのを試しに作ってみて、 また変更してみて──って繰り返してたら、あ、そんなに気張らなくてもいいんだ、 けっこう身軽に作っちゃっていいんだ、って思えたんですよね、ほんと最近のこと。
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中村村松さんは迷わないんですか? 「こりゃダメだ」って思ったりしないんですか?
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村松そりゃするよ。 今までもこれでもかってほどダメなものを作ってきた。 あまりにイメージと違って、誰にも見せたくなくて、作業台の下のダンボール箱のなかにかくしたこともあるよ。何度もね。 作る度に、イメージと違う!とか、だめだーとか、あ、でもここは良かったとか。 たくさんたくさん作ってきて、ようやくなんとなく・・・ 作れるようになってきたって感じなのかな。
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村松中村さんは、迷ったらどっちも作ってみたらいいじゃない。
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中村そうですね。 でも、いまいち客観的になれないから、どれをどの分量でどう作ればいいのかとか 全然分からなくて・・・ だから、思い描くパーツとか、作ってきたものを、いい、悪い、って 判断してもらえて、すごい助かりました。
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中村そうかなあ…そうかもですねえ。持ってないんですけどカゴの鞄ってなんか、好きなんですよ~。
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村松俺は家にカゴコレクション、あるよ。いいよね、カゴ。
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中村でもまあ、そもそもカゴは革じゃないんで、作るにあたっては100%再現するなんて無理だとは思ってるんですけど。 それでも、あのざっくりした感じとかが結構好きで、あんな感じなの作れないかなあって。
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村松今回のを作るときも、具体的にイメージしてるカゴはないって言ってたよね?
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中村そうですね…なかったです。 ぼんやり「カゴかな」みたいな感じが強いかな。 イメージスケッチも、参考にする現物も、きちんとそれを真似しようとすると全く似なくなっちゃうので。 革ならではの、できることってなんだろうっていうのを目標にしてたところはあるのかもしれません。 その代わり?できるだけたくさんのカゴを見たり探したり。 たくさんのパーツから自分のイメージを見つけるって感じだったと思います。
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かくして村松は、中村の頭の中にしかない「カゴ」を探る冒険に同行することになったのでした。
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