HERZダレスバッグ誕生ストーリー
~カッチリした鞄が作りたくて~
- 聞き手:店舗管理 野口 「HERZ鞄のルーツが気になるんです」
- 語り手:作り手 NEZ 「HERZの歴史は俺に任せなさい」
野口:NEZさ~ん。ちょっと時間下さい。
NEZ:なになに、どうした?アレ、メガネはどこにいった?
野口:額にありますよ(笑)。いや~、ヘルツのダレスバッグは誰が作ったのか気になってしまって。NEZさんなら知ってますよね~ダレスバッグは誰が作ったものなんですか?
NEZ:俺だけど。
野口:えっ!(いきなり当たりを引いてしまった) そうなんですか!ちなみに最初に作ったダレスは、品番で言うとどれですか?やっぱり「ダレスバッグ・スマートタイプ(BJ-1)」とかですか。
NEZ:いや違うよ、「ダレスバッグ・スタンダードタイプ(BJ-2)」。作った経緯を言うと、長くなるけどいい?
野口:もちろん。むしろ長い方がいいですね。
ダレスバッグ誕生の経緯
NEZ:それじゃあ。ダレスバッグは1990年の前半ぐらいに作ったんだ。もともとHERZは豪快なイメージの鞄が多くて、ダレスのようなカッチリした鞄が少なかったんだけど、俺はどちらかというと、カッチリしたものが好きで、HERZの革でもダレスバッグを作りたいなあと思ったのが始まりだね。
野口:それはわかる気がしますね。NEZさんのイメージはカッチリですよね。
NEZ:そうそう、それでね。よ~~く憶えてるんだけど、なかなか完成しなかったんだよ。お店で色んなダレスバッグを見てきたりして、なんとなくで作ってみたんだけど、それっぽいものは出来るんだけど、うまく口が閉じなかったりして苦戦したねえ。
野口:口が閉じないってダレスバッグとしては致命的じゃないですか!で、どうやって解決したんですか?
NEZ:どうやってもうまくいかないから、思い切って横マチに切れ目を入れてみたらうまくいったの。
NEZ:ほら、うちのダレスバッグって横マチの上に少し窪みがあるでしょう。アレが必要だったんだね。なんだかんだで、完成まで半年近くかかったよ(笑)。
野口:なるほど!!でも、どうして最初が「BJ-2」なんですか?
NEZ:当時は・・・ いや今もだけど、ダレスというとマチ幅が広くて、仕切りが付いてるのが一般的だったからね。それで最初に「BJ-2」を作って、次はもっとスッキリしたのが作りたくて「BJ-1」を作ったんだよ。
野口:「BJ-1」では苦労とかしなかったんですか?
自分のコブシが入るサイズで決めたダレスバッグ
NEZ:いやいや、あったよ(笑)。マチ幅が細くなったら、今度は手が入らなくてさ。これも悩んだ結果、今の上が広い台形のマチに辿りついたんだよ。
野口:あっ、ホントだ。上の方が確かに広がってますね。
NEZ:だろっ!ちなみにこの口の幅は俺のコブシが入るサイズで決めたんだけどな。
キャリアウーマンを応援するダレスバッグ
NEZ:女性が使えるダレスってコンセプトは当時でもあまりなくて。それで、デザインでも工夫してさ。スッキリ見えるように、取手を二本手にして、本体も少し縦長にしたり、ステッチも最小限にしたりしたんだよ。
野口:おっ!またしてもちゃんとした理由が。考えてデザインされているんですね。なるほどなるほど。NEZさんは他にも沢山のバッグを生み出していますが、ビジネスバッグで特に人気なのは、「あおりポケットのシンプル二本手ビジネスバッグ(BW-104)」ですよね。あれはどういう考えで作ったものなんですか?
アイテム紹介
初代ダレスバッグ
ダレスバッグ・スタンダードタイプ
マチ幅を自分のコブシが入るサイズで決めた
ダレスバッグ・スマートタイプ
女性が持てるダレスというイメージで作った
二本手ダレスバッグ
よりシンプルに、より使いやすいを目指した
あおりポケットのシンプル二本手ビジネスバッグ