ことの発端は、近藤がいよいよ引退すると決まったあと、某日。(40周年企画のミーティングにて)
40年という割と大きな節目に、ヘルツを好きでいてくれる人にも楽しいことがあればとてもいいと。
それには、今まで引っ張ってきた近藤が記念に鞄を作ること、が、とても好都合なのではないかと
思ったのがきっかけでした。
そんなわけで、果たしてどうなるか誰にもわかりませんでしたが、お祭りの目玉に
「ひとつ、鞄つくってください」とお願いすることになったのです。
何を隠そう、近藤にとっては実にリバーシブルショルダーバッグ(CK-124)以来の、新作。
しかもリバーシブルショルダーはいまだ大ヒット商品。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ヘルツは、作り手が思い思いに試作し、練り上がったものを
新作としてご紹介するのが常。
あまり言いませんが、本人は割とプレッシャーだったようで、依頼されて久しぶりに新作を
作らねばならなくなった状況をよく理解できる作り手の多くが、「大変なんじゃない?」とか、
「近藤さんかわいそう」とか、口々につぶやいていました。
引退前にそんな枷を課し、見事悪者になってしまいました。
でも同時に、工房内ではみんな仕上がるものにとても興味を持っていました(はずです)。
「期限があるものは上手くいかない」とぼやきつつも、指定された素材、期限でつくれるものを、
そしてちょっと近藤自身が楽しくなるようなものになるといいなと願いながら、結局作ってもらうことにしました。
そういうわけで、始まってから早数ヶ月、、、
ついに、お披露目できる日がやってきたのです。
「鞄ができるまでブログ」へつづく、、、