今日の試作レポートはずばり、仕上がった鞄からご紹介。
ヌメ革を使ったダレスバッグです。
でもどこかがなんだかいつもと違う気がしませんか?
ここです。
取っ手。
中身に金属の芯が使われているのです。
ちなみにこの芯材を表に見せることに挑んだ鞄は未だ完全にお披露目できていませんが、
その他のモデルも着々と進んでいますので、いつか、、、
というわけで、久々に村松から「できたよ」という声が上がり覗きにいくと
既に仕上がっていた取っ手なのでした。
巷のダレスバッグはかたい取っ手が多いようですが、ヘルツの中では珍しいモデル。
(現状、定番商品では二本手ダレスバッグBJ-3くらいです)
半ばパワープレイに任せたヘルツの作りで現実のものとなりました。
この直角具合、、、取っ手の内側は革がぎゅっと詰まって厚みを実感できます。
そこに、エイジングによる変形に影響を受けない金属を内包している妙。
今回は、盤面とマチのつなぎ方、と取っ手のつけ方が違う2型。
ひとつは、正面から見た隅の直角具合を重視した作り。
パイロットケースなどに見られるマチと同様、かっちりした鞄特有の角が出て
実直な印象を与える 1点になりました。
取っ手は金具でつないで、パタンと折れる仕様。荷物の出し入れがスマートです。
もうひとつはヘルツクラシックモデルを彷彿とさせる大きなRを活かした盤面とマチ。
取っ手と底面の調和がとれた1点です。
それに縫い付けの取っ手が一層クラシックさを醸し出しています。
どちらもB4書類サイズ対応。
余裕を持ってA4ファイルが入る大きさです。
冒頭のとおり、今回はヌメ革のダレスバッグたち。
定番色のキャメル(右)よりも明るく、
サンプル品であることもあり、キズ、血筋、汚れ、部分的な日焼けなどなど、
個性が光る、、だいぶ激しい革を、すっきりとまとめあげた鞄に仕上がっています。
このクセを味と捉えてくださる方、明日より本店にて1点ずつ現品が並びますので
ぜひ実物をお手にとってみてください。
師:西尾、生徒:おきなぎによる、かわいいとはなにか講座
笑顔でひたすらキルティングを施す北野
声がかけられない程集中している様子の納富
みなさんからのご注文品や店頭在庫品を作り終わった後──繁忙期の今ごろは遅いスタートですが、
夜な夜な発動するそれぞれの試作です。
岡松
メルマガ: 鞄工房ヘルツのあれこれ