定番商品よりも挑戦的なサンプル品。
そのときどんなことを考えて、何を体現したくて、作るまでに至ったのか。
既に仕上がった鞄を軸にして思い出してみようという、口数少ない村松による
インタビュー形式の試作レポートスピンオフ企画。
(うーん、、ボンサックときたか。)
(ボンサックっていうアイテム自体に“村松イメージ”がありません)
で、リュックなの。
(は~盛り込みましたね)
「ボンサックをリュックにして背負いたい」が発端だから。
この鞄も、いくつかの断片的なアイデアを試しながら作った。
近藤さんの豪快な鞄をイメージして ザクザク いつもより強くなった気持ちで
作ってみたんだけど、人に見せると、意外とそう見られなかった。
「村松くんらしい。」と言われて、「え?そうかな?」
この鞄については、以前近藤に見せたことがありました。
「いろいろ詰め込み過ぎた感じになってる。」って言われた。
今見返してみると、このD管の丸い台座はすごく気に入っているんだけど、
ゴツい取っ手と大きすぎる本体に合ってない。
その平らな厚革を3枚重ねた取っ手、
丸カンを使った革紐を絞る部分
それぞれ1週間くらい悩んで作ったんだけど、
うーん、きばりすぎ!ださい!
(ださいかどうかは、、、商品は気楽さが大事という近藤の思想からすると)
(盛り込み過ぎてちょっと恥ずかしいって感じなんですかね)
でも、何こも部分的な試作品を作って試した中から選んだから、
使い勝手はいいんだよね~
底面は丸いままだとやっぱり背中でおさまりが悪くて、少し直線にしたり
ストラップも柔らかい革2枚で肩が痛くないように、
革紐も扱いやすくて、、、
本体サイズをもう少し小さくするとか、それからそれぞれ作り込み過ぎ、
考えすぎな部分を整理してから、もう1回作りたい。
(vol.1のトートしかり、アイディアを盛り込みすぎる傾向にありますよね、実は)
1本目の試作の時は特にそうなりがち。
1本目の試作は、革をケチったり、作りの手間とかは
あんまり気にしないようにしてる。
そのことで近藤さんにおこられたことあるけど…
自由に作ることを意識してる。
※ここで言うケチるっていうのは革をカットする時の取り都合ってことです。
鞄なんてもっと自由で曖昧で、
時には意味不明でもいい。
ただしそれが魅力的であれば。
うーん、そこが一番難しい。
ただ、シンプルを目指してる気はさらさらないの。
・・・やっぱりワンショルダーなのかな。
リュックじゃないのかな・・・
う~ん。
続く
編集と文:岡松
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