近藤「どうせなら、すごいかっこいい革で作ってみようよ!」
A’-3 それぞれの革でボストンバッグとブリーフケース
これは、現存するクラシックライン(A品番)をベースに村松が新しい鞄を作るという、
創業者:近藤発信、鞄を通じて2人が綴る不定期更新コンテンツです。
冒頭の通り、かっこいい革バージョンを、少数ですが本店とオンラインショップで
販売できることになりました。
…
……
で、どうせなら、すごいかっこいい革で作ってみようよ!
僕はね、これで作ろうかな。
厚手のソフトレザーで表面にちょっと光沢があって、プルアップなんだ。
使っていくときに折れ曲がったり伸びたりすると、中のオイルが移動して
その部分が白くなる革ね。
小野寺くんとの企画:一枚革のトートにも使った、最近気に入ってる革のひとつだよ。
お、やっぱりいいですね~。
村松くんの鞄に似合いそうな革…僕が買いためた中に、いいのないかな。
あ、かっこいいのあるよ~これ似合いそうじゃない?
確かこれはイタリアのタンナー(革工場)に行って、すごい積み上げられてた
革の山から引っ張ってきて、「これちょうだい」ってお願いしたんだ。
何の加工もしてないみたいだから水の吸い込みがすごく良くて、多分染色も
してないと思う。
きっと日焼けも水シミも凄いけど…「革そのもの!素のまま!!」ってところが
気に入ったの。このテクスチャーは珍しい。僕にとってはお宝だよ!
おお~!これ、、ブリーフケースに良さそう…
なんかいい鞄になりそうです。
そうして、各々持ち帰ったものを製作しました。
数日後
お互い、沈黙のままそれぞれの鞄を見つめます。
…いいね。
いいですね。
切り込みのステッチとか、ファスナーの二本のテープとか上げ底だとかは
どっちも合わせてあって。
それでね、最初は白糸で作ってたんだけど、
僕にしては珍しい…多分初めて糸を、目立たない茶糸にしたんだ。
村松くんをイメージして。
そうですね、自分が最初に作るなら、この本体色に対して白糸は
選ばないと思います。
でしょ?村松くんのイメージってあるよね。
でも僕は近藤さんらしい方がいいと思ってます。
試作途中の鞄をこっそり見ちゃったんですけど、本体内縫いで白ステッチの方が
断然いいですよ。近藤さんらしくて僕は好きです。
そうしてもう一度の試作を経て、完成にこぎつけたのでした。
2人の求めるものへの相違はありますが、それでも、どうやら近藤は、自身の
イメージを分かったうえで、今回一緒に作る村松のイメージに敢えて
寄せてきたのではないかと思います。
一緒に何かをするのが好きな近藤ならでは、2人が関わって作る鞄だからこその
仕上がりになりました。
9/25より本店・オンラインショップにて販売開始!
革に限りがあるので、売り切れ次第、一旦終了です。
編集と文:岡松
今回のベースモデル:カブトムシ 2wayショルダーバッグ(A-3)
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