久し振りの試作レポート。村松はこつこつと自分の制作も進めていました。
そういえば前回の試作レポートで「次の機会」とお知らせしていた鞄があるのですが
それを待たずして作りたての熱が強いこちらを先にご紹介することに。
(次の次にでもお披露目したいものです…)
「スタートは“二本手のダレスを作る”」
「実はダレスで二本手って、取っ手が四角いあのBJ-3くらいしかないんだよ。
だからバリエーションを増やせないかなと思って。それで、
→二本手だから芯に取っ手を取り付ける必要がない
→本体で重さを支えるし、口枠が細くてすむなぁ
→ということは全体的にシルエットを華奢にできる
→錠前も頑強じゃなくていいから主張しないやつに
→・・・ドイツホックかな。に至りました」
さらっと流れるように設定が決まり、制作が進んだようです。
それを物語るように、仕上がった鞄はすっきりした見た目通りのスマートな機能を備えています。
外装には本体を支える補強のみ、片側に盤面サイズの内ポケットがついています。
A4ファイルとお財布、ペットボトルなどのミニマムな収納が潔いブリーフケースです。
「二本手だから盤面の両側に差しポケットつけられるなぁ。
ちょっと豪華にマチも太めにして。ていう感じでもうひとつもできた」
それがこちら。
盤面ポケットにはクリアファイルがすっぽり入ります。
収納はA4ファイル2冊を入れて余裕があるマチ幅。
ポケットと合わせて荷物の仕分けにはもってこいのタイプです。
さて、今回の顔を決めている要素のひとつ、ドイツホック。
本体に直付けすることが少ないためか、口枠を開く時に引っ張るパーツは
なかなか実験的な取り付け方になっています。
特にこちらはあまり力をかけずに開けられる爽快感が新しい仕様。
ぜひ実際に開けてみてください。
というわけでこの通り、思考はこの間のヌバックポーチから一転、
ハードなブリーフケースへのシフト。
作りたい意欲はいろいろなきっかけに振れ幅を大きくして、今日も新しいものが生まれる予感です。
ご紹介した鞄たちは、本店で現品販売します。
価格や仕様等、詳細は本店までお問い合わせください。
岡松
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