きっかけは いつも 人がくれる
それに気づいて 拾って
自分の中で育てて…
その先に 自分らしいがきっとあるから
「一枚革をあげる。そのかわり全部使い切って」
裁断担当、西川からの言葉から始まった。
「大変そうな予感がしますが、何かおもしろそうなのでやってみます」
でも、一枚まるまる使い切るなんてやったことがない。
いつもとは明らかに違う進め方。
どんな形のものがあれば、全てを上手く使いきれるか。
まるで逆算のような作業。
悩みに悩んで、時間がかかった。
全ては1枚の革を使い切るため。
いつもとは少し違う場所にゴールはあった。
私の中に これまでなかった考え方を育てているようだった。
ストイックに、まだ何か作れるはず、まだ、まだまだ、と
半ば意地にも似た感情で、なんとか粉々にできた。
最後は「あとこれで何か作れますかね」と助けを求めたり。
それもまた、新しい発見。
そして喜びと共にアイツを生んだのだった。。。。