村松が作ったレンガ色の手持ちトートは、大きく分けて2つ
こちらは白いステッチが映えるランチバッグサイズ。
マチ巾はほぼ一緒。
一方、茶色ステッチでシックな2型は
丸い底と四角い底の容量大きめタイプ。
仕様はバラバラですが、だいたい両側に内ポケットがついています。
ポケット上のフラップは
荷物が多いときのフラップにもなるという、使うシーンによって変わる機能。
落ち着いた冬服に差せるレンガ色、
ステッチの色も迷うところです。
村松
正直言うと色も風合いも僕の好みではないんだけど、
やわらかさと、1.5m/mくらいの絶妙な厚さが
折り返したり、内縫いしたりしやすいかなと思って
以前ヌバックで考えた、袋の口を折り返す鞄を作ろうと思った。
ポイントは、筒状の本体口を折り返して口元に強度を持たせる。
この1点のみです。
「筒状」にするため横は革を重ねて縫う仕様。
それで、ただ折り返すと折り返した部分が床面(裏面)になってしまうので、
上から6cmを、ひっくり返して銀面(表面)になるようにした。
取っ手は折り返すというポイントをじゃましないようなものを。
共革で、それぞれの本体サイズに合うようにしました。
全体的にすっきりみせられたと思う。
特に大きいサイズで試した、厚革の芯を入れる取っ手の作りはけっこう気に入ってます。
サイズもいろんな比率を試してみた。
最近は正方形が好きみたい。
依頼された素材だったけど、そこからのスタートでいつもとはちょっと違う、
カワイイ感じをねらってみました。質感、厚さ、色に合った形ができたと思います。
この鞄に限らず、縦・横の比率が僕にとってはけっこう重要なのかな。
あとは本体と取っ手のバランスだったり。
それと、この鞄では、大きいサイズの取っ手に芯を入れたことで
取っ手のにぎりごこちが良くなった。その安心感もあって
この鞄がさらに好きになりました。
編集と文・岡松