先日登場した猫のキーホルダー。
可愛い…。
でもその一言で言い表せない含みがある気がする。
完成形に行き着くまでの試行錯誤を思えば、ただただ舌を巻きます。
定番化したキーホルダー達は専用の抜き型がつくられ、ガシャンと一抜きで革を用意できるけど、
最初は全部人の手でカットして形をつくります。
うまく形をだすこと自体大変なのに、さらにフリーハンドであんなに小さい形をつくる。
理想形をイメージしながらの並行作業、考えただけで途方もない。
僕が小学生の時、となりの席の女の子がずっと休み時間に折り紙で鶴を折っていた。
最初は普通の大きさの鶴をおぼつかない手つきで折っていた姿を横目でみていた。
でもいつしかそのお世辞にも上手いと思えなかった鶴がどんどん綺麗に小さくなって、ある日、縦横1cmくらいのびっくりするほど小さく形の整った鶴を折っていた。
思わず目を疑った。
その子は鶴をどれだけ小さくできるかを純粋に楽しんでいただけなんだろうけど、僕はそこに行き着くまでの過程を見ていたし、それがめちゃくちゃ凄いなと思った。
たとえどんなものであっても、単純な見た目だけではそこに込められた熱量は推し量れない。
可愛いはつくれる。
でもそう簡単にはつくらせてくれないみたいです。
名古屋店:草間
気持ちの変化がおこる。