HERZなんでも実験室とは・・?
HERZの鞄や小物を愛用していく中で起こるトラブルや疑問。
はたまたHERZ製品に関わる物・人について。
疑問に思ったことや気になること何でも!調べて実験してその “ほんとのところ” をHERZスタッフ自らが探っていく!という企画です。
Vol.1 雨に濡れてしまった!気になる雨染みどうなるの?
第1回目は、雨染みについて。
梅雨の時期や夕立、急な雨で鞄が濡れてしまった時、心配なのが雨染みではないでしょうか?特にキャメルの革を愛用している人は気になるところですよね。そこで今回は、
- どんな風に染みになるの?
- すぐに対処すると効果的ってほんと?
- オイルを塗っておくと、何か効果はあるの?
実験内容
今回は、特に染みになりやすいHERZオリジナルレザー・キャメル色の端革を使用します。
端革は4枚。
いずれも右半分にオイル(ラナパー)を塗ったラティーゴ、スターレの革を各2枚用意し、A・B・C・Dとしました。A・Bは濡れた後すぐに水拭き対処し、C・Dは1日放置しその様子と違いを見ていきます。
それでは実験スタート
はじめに、A・B・C・D全ての革に水をかけます。
おおっ!これは違いが明らか!素の状態である左側は水がすぐ染み込んでいますが、オイルを塗った右側は水を弾いています!
染みこみにくくなるという点で、オイルの効果はありそうですね。
A・Bは早速、雨に濡れた時の対処をします。
まずはサッと乾拭き。
少し経つと、この時点でA:ラティーゴはオイルを塗った右側の水染みは目立たなくなってきていました。
次に、硬めに絞った布巾で水拭きします。
水がしみている箇所と同じ位の色になるように拭いていきます。オイルの塗ってある右側は弾いてしまって、少し拭きにくいですが、少しずつ染み込ませていきます。
少しまだらですが、これくらいで。この時点では何とも言えない状況ですね。
このまま自然乾燥で革を乾かします。
実験日は梅雨だったこともあり、乾くまで2時間位かかりました。
2時間後・・・A,Bの様子を見てみると
これはすごい!水が染みていたのが目視ではわからない位になっていますね。
革の状態はどうでしょうか?
一旦濡らしたことで表面が乾燥したのか革が反ってしまいました。
その乾燥を和らげるために、仕上げにオイルを塗っていきます。オイルを塗ることで革に潤いが戻り反りも落ち着きます。
A、Bの染みは、ほとんどわからない状態に!
早く対処した効果が出ているようです。
翌日。一日放置した革C,Dはどうなっているでしょうか?
こちらはC:ラティーゴ、D:スターレ共にはっきりと染みになっていますね。
特に水滴の大きな箇所や、量の多くかかったところは色濃く残ってしまっています。オイルの塗っていない左側はにじむような形で染みになり、オイルの塗っている右側は広がらずに水滴がそのまま染み込んだような形の染みになっています。Cのラティーゴは写真ではあまり目立ちませんが、実物では目視で分かる位の染みになっていました。
何もせずに一日放置すると、オイル有り無しや革の種類に関わらず、染みとして残ってしまうことがわかります。
完全に乾いているので、改善することは難しいと思いますが、試しに一日経った状態で水拭き処置をしてみました。
C:ラティーゴ。
D:スターレ。
A、Bの時と同じように、全体を濡れた布で拭いていきます。
特に濃く染みが目立つところは・・・。
その堺をぼかすように拭いていきます。
自然乾燥後。Cは全体にうっすらとDは濃い染みのあった左側に染みが残っています。やはり一日経った染みは手強いようです。
乾燥しないようA、Bと同じように仕上げにオイルを塗り、処置前と比べてみました。
処置前がこちら
処置後がこちら
濃い染みや全体にうっすらと染みが見えるものの、処置前と比べるとかなり改善されています!一日放置すると染みが濃く残りますが、諦めずに処置すると改善する可能性はとても高いようです。
最終結果
- 雨に濡れた時は、早めの処置で染みになる可能性は低くなる。
- 一日放置すると水の跡が濃く広がり、目立つ染みになる事が多い。しかし、その後処置をする事で改善する可能性はある。
- オイルを塗っておくと、多少は水を弾いてくれるので、対処しやすくなる。染みこむ前にタオルなどで拭くと効果あり。