HERZなんでも実験室とは・・?
HERZの鞄や小物を愛用していく中で起こるトラブルや疑問。はたまたHERZ製品に関わる物・人について。疑問に思ったことや気になること何でも!調べて実験してその “ほんとのところ” をHERZスタッフ自らが探っていく!という企画です。
Vol.2夏は特に気をつけたい、革の色落ち・色移り!~番外編~

【実験内容】
汗でビショビショになったと仮定し、水に濡らした綿の白いTシャツを着て、
チョコ色のリュックを20分間背負いながら動きまわり、色落ちの具合を検証します。
それでは実際にやってみよう!

こちら新品の白いTシャツ。
今回はコンビニでも買える○印良品のスタンダードな綿100%の物を使用しました。


Tシャツを水に濡らして、硬くしぼります。

と、ここで助っ人登場!

本店スタッフの山本。朝のラジオ体操の時間も一番元気のある男です。
今回は彼にこの濡れたTシャツを着てもらいます。

そして、背負うのは以前スタッフ:上広が愛用していた迫力のWポケットリュック(R-9)チョコ。

それでは、実験スタート!




その場でのジャンプ、足踏み数十回からのダッシュ!
その後も通常業務を行いつつ、腰を振ったり常に動いてもらい。





工房の中も走る走る!!


検品をしたり、予定の確認をしたり。
こんな感じでお店がOPENするまでをリュックと共に過ごしてもらいました。
- 20分後 -
さて、Tシャツの方はどうなっているんでしょうか?

肩の辺り、ストラップの当たる部分を見ると薄っすら色がついています。

鞄の当たる腰の辺りはかなり茶色くなっているようです。
リュックをおろして、背中部分の様子を見てみます。

ストラップから後面、腰辺りまで茶色く色がついています。
【前面】

前側は、ストラップに沿って肩から脇にかけて色がついています。
【後面】

後ろ側は、ストラップから本体の形にそって色がついていて
特によく擦れていた腰辺りは色が濃くついています。
※黒く色がついてしまっている部分は私物の黒いベルトの色落ちによるものです。
特に色が付いていたのがこちらの3ヶ所でした。



【実験結果】
短時間でも洋服が十分に濡れている場合は、洋服への色移りが激しい事がわかった。鞄と洋服のよく擦れるストラップ、後面のストラップ付け根部分から底にかけてが特に濃く色が付いた。
色移りしてしまった所は、果たして落ちるのか?実際に洗濯してみました!

今回は、Tシャツがまだ乾いていない濡れた状態で、色の付いたところを手洗いしその落ち具合を見ていきます。
また、洗剤は一般的な液体洗剤を使用しました。

まずは、一番色移りの激しい腰部分から洗っていきます。


一度水に浸し、色の付いた箇所に直接洗剤を垂らしていきます。

ここからこすり洗いを入念にし、洗濯板も使用しました。


何度か繰り返した後の様子がこちら。

だいぶ落ちたように見えます。
これをすすいで、洗剤を落としていきます。


こんな感じで、他の色の付いている箇所も洗いすすぎを繰り返して手洗いしました。
最後に全体を水で洗い流します。


さて、どうでしょうか?

一見だいぶ綺麗になっているような気がします。
直後の写真がこちら。
【前面】

【後面】

濡れている状態ということもあって、前後面共に綺麗に落ちているように見えます。
ここから一日乾かして、様子を見ます。
-翌日-
乾いた状態のTシャツがこちら
【前面】

【後面】

洗濯前と比べるとかなり落ちているのですが、新品の時と比べると全体に少しくすんで見えます。
近くで見るとどうでしょうか?

一番色が濃くついていた後面の腰部分。
写真ではわかりづらいのですが、薄っすらと色が残っています。

こちら腕周りは、肩のあたりに洗い残しがあったようでくっきり色が残っていました。
概ね落ちたように見えますが、近くで見てみるとやはり完全には落ちず薄っすら残っているようです。
【実験結果】

乾く前に部分的に手洗いすることで、大分色は落ちるが全体的に色がくすみ、
色が濃く付きすぎてしまった箇所は完全に落とすことは難しい。
また、乾いてしまうと落とすことが難しくなるので、色がついてしまった時は早めに洗う必要がある。
【まとめ】
洋服が濡れた状態で鞄を背負うと、短時間でも摩擦により鞄と接触している部分が濃く色移りする。
リュックの場合は、特によく触れる肩・背中・腰部分に強く色がついた。
乾く前に色が付いた箇所を中心に手洗いすることで、大分色は薄くなるが少し全体がくすんだ印象になる。
また、濃く色が付いてしまった箇所は薄っすら色が残り完全に落とすことは難しい。
色落ちが気になる場合は、白など明るい色の衣服はなるべく避けての使用が賢明である。付いてしまった場合はできるだけ早く洗濯をしよう!
※必ずしも、お使いの商品で同じ状況になるとは限りません。
今回の実験を参考に、夏場での革鞄の使用を楽しんで頂けましたら幸いです。