修理で届いた使い込まれたミニドクターバッグ
誰が作ったか分かる鞄
修理や加工などで、鞄が工房へ戻ってくると、作り手たちはその鞄の作りを見ます。
どのように修理を施せばより良い状態で使ってもらえるかを検証するのはもちろんですが、実はもう一つ理由があります。
それは「誰が作ったのかを見極めること」。
作り手の間でもミシンの縫い方などに若干の癖があり、作りを見ただけで誰が作ったのかが、大方検討がつくようなのです。こういうことも手作りだからこそ分かること。
修理箇所によって対応方法は様々なので、実際に商品の状態を作り手で拝見して最適な修理方法を検討します。
口枠開口に使う革のベロ交換
修理箇所によって対応方法は様々なので、実際に商品の状態を作り手で拝見して最適な修理方法を検討します。今回はベロ交換のみでしたが、革は乾燥すると、ひび割れが起き、さらに悪化すると破れに生じます。破れ加工の修理は金額も上がりますので、定期的にオイルメンテをして乾燥を防ぎましょう。
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修理前の状態。
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修理後の状態。新しい革に交換するので、本体と色味の違いが出ます。
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定期的なお手入れが革鞄を長持ちさせます。
使い手さんの生活に馴染む革鞄
同じバッグでも、使い手さんが異なると鞄の表情も大きく変わります。
例えば、手持ちメインで使用している人は、取っ手の部分に味が出ます。
鞄の作りも使い方も何一つ同じことはない。
だからこそ、その人に馴染んでたった一つの自分の革鞄へと変化していくのでしょう。