一つの新作が出来上がるまで 作り手:村松編
日々新作が登場しているHERZですが、工房内には専業のデザイナーはいません。
新しい鞄や小物たちは、日々実際にカバンを製作している作り手たちが生み出します。
それゆえに、作り手それぞれの個性が生かされた、新作が続々と登場します。
それでもどの商品もHERZらしさを感じるのは、やはり鞄を製作している作り手たちが生み出すからこその統一感だと思っています。
今回の特集ページでは、その作り手の中の一人(村松)の新作が出来るまでの様子を皆さんにご紹介します。
一つひとつ工程を確かめながら試作します
以下、作り手の村松より
「スケッチでアイディアを膨らまし、型紙で構造や作りのイメージは湧いているので、基本的にはこのままのイメージ通りで製作に入っていきます。ただ、実際に製作をしてカタチにしていくと、細かな箇所で、もう少しココは低くした方がいいなど修正すべき点が浮き彫りになるので、更に検討を重ねます。」
頼りになるベテラン作り手のアドバイス
「行き詰った時に最も頼りになるのが、ベテランの作り手です。HERZの鞄を知り尽くしているからこそ、的確なアドバイスをしてくれます。その意見を参考にしながら、自分のイメージを具現化出来る方法を考えます」
「作り手としては、見た目のデザインや作りなど様々な点で拘っていますが、やはり使って頂く皆様に快適により永く使って頂ける様なモノが本当に良いモノであると思います」
「今回の新作は、使う人のシチュエーションによって、ショルダーにもベルトポーチにも使える2way仕様になっています」
試作の様子を追ってみましょう!!
顔であるフタ部分の裁断。機械を使わずに。手で裁ちます。
コバを磨く前に染料を塗りこみます。
細かなパーツも手で磨くこと。暖かみのある表情はここから生まれます。
革は漉きすぎず、何よりも大事なのは丈夫であること。
鞄本体の縫い。マチの部分となる箇所を内縫いしています。
鞄を表にひっくり返します。見た目よりも難しい工程です。
鞄の形を整えます。
フタと本体の固定。
サンプル完成!!
パッと見た感じでは同じように見えますが、ボタンやフタの位置など細かいところで修正を加えながら、何パターンかサンプルを製作しています。こうして、デザインと製作を重ねながら一つの型を完成してゆくことになります。
HERZでは、デザインから製作まで全ての工程を自社の工房の作り手が行うので、一つひとつの鞄においても個性があり、その人の想いが反映された暖か味のある鞄に仕上がっていきます。
私達はよく、「HERZらしい」という言葉を使います。
出来上がったサンプルを見て、そんな言葉が出たときは、大方新作となり、皆さんにお届け出来るまでに成長していきます。それぞれ個性のある新作でも、どことなく似た匂い・空気感がいわゆる「HERZらしさ」という言葉を通して、スタッフ全員に浸透している事を常々、実感しています。
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